セルソース株式会社(本社:東京都港区、代表:裙本 理人、以下:セルソース)は、このたび学校法人自治医科大学(以下:自治医科大学)と共同研究契約書の締結をしましたことをお知らせいたします。

1.共同研究の目的
セルソーターを用いず、ストレス負荷を用いて、ヒトMuse様細胞(Multilineage-differentiating Stress Enduring Cell)を純化・濃縮し培養する技術の開発を行います。

2.共同研究の背景
東北大学の出澤 真理教授のグループが発見した、ヒトの生体内に存在する多能性幹細胞「Muse様細胞」は、ES細胞・iPS細胞に次ぐ、第三の万能細胞と言われいます。多様性を備えながらも腫瘍性が無く、分化誘導もせずにそのまま生体内に投与するだけで組織修復細胞として働く簡便性があり、急性心筋梗塞・肝疾患、脳梗塞、神経損傷、糖尿病、感覚器障害など多様な疾患をターゲットとした治療方法として大きな期待が寄せられています。
 <Muse様細胞の特徴>
・骨髄、皮膚、脂肪などの間葉系組織にメインに存在し、また様々な臓器の結合組織にも内在する。
・細胞から体中の様々なタイプの細胞に分化可能。自己複製能も有する。
・血管投与で傷害組織に遊走する。
・そもそも体内に自然に存在する細胞であり、腫瘍化の危険が極めて低い。
・すでに施行されている骨髄移植 (0.03%)や間葉系幹細胞移植 (〜1%)の一部の細胞に相当し、安全性の実績がある。
・HLAのクラスIIを発現しておらず他家移植ができる。 ・線維芽細胞と同程度の増殖力を持つ。

3.共同研究期間
2017年6月1日から2018年5月31日まで

4.共同研究の概要
①ヒト脂肪組織からMuse様細胞を採取し、その増殖培養過程において、さまざまなストレス負荷を加えて、微小環境を操作することにより、重要な細胞を選択的に増殖させる技術開発をするための研究。必要に応じ、各種増殖因子、細胞外マトリックス(ECM)、三次元細胞培養法を併用する。

②上記で得られた細胞および細胞加工物の機能、実用性や安全性に関する評価を行う。 主としてInVitro実験系で実施する。

5.共同研究責任者
学校法人 自治医科大学 外科学講座形成外科学部門
吉村 浩太郎 教授
(略歴)
1985年 東京大学医学部医学科卒業・形成外科教室入局
1990年 東京大学形成外科助 1994年 米国ミシガン大学形成外科留学
1998年 東京大学医学部形成外科講師
2015年 自治医科大学附属病院 形成外科教授 (現職)

セルソース株式会社
取締役CSO 金島 秀人
(略歴)
1978年 名古屋大学医学部卒業
1983年 名古屋大学医学部大学院(病理学、免疫学専攻)修了
1986年 スタンフォード大学 留学 病理学研究員
1988年 米国 システミックス社 設立
2000年 東京大学シリコンバレー オフィスディレクター 就任
2001年 バイオアクセラレーター株式会社 代表取締役 就任
2006年 株式会社アストロバイオファーマ 代表取締役 就任
2016年 セルソース株式会社 取締役CSO 就任

【自治医科大学の概要】
1972年2月設立。自治医科大学は、医療に恵まれないへき地等における医療の確保向上及び地域住民の福祉の増進を図るため、都道府県が共同で設立した学校法人であり、医の倫理に徹し、かつ、高度な臨床的実力を有する医師を養成することを目的とし、併せて医学の進歩と、地域住民の福祉の向上を図ることを使命としている。
詳しくは、https://www.jichi.ac.jp/gaiyo/index.htmlをごらんください。

【セルソース株式会社の会社概要】
◯本社:東京都港区西麻布3-2-1 北辰ビル9F
◯CPC:東京都渋谷区渋谷1-17-2 2F
◯代表者:代表取締役 裙本 理人
◯資本金:9,000万円
◯設立:2015年11月30日

【セルソース再生医療センターの概要】
◯厚生労働省(関東信越厚生局)「特定細胞加工物製造許可」取得施設
(施設番号:FA3160006)
◯細胞培養加工の所在地 :東京都渋谷区渋谷1-17-2 2F
◯事業内容:
再生医療の事業化におけるパイオニアとして、各種専門機関と連携した新治療の研究だけでなく、実際に運用するための次世代サービス発案やシステム開発なども手掛けています。

【語句説明】
・Muse様細胞「Multilineage-differentiating Stress Enduring Cell」
ES細胞・iPS細胞に次ぐ、第三の万能細胞と言われている多能性幹細胞。心筋・神経・肝臓・血管・皮膚・骨など、あらゆる組織に分化してくれる特徴を持つ。Musu様細胞は、生体中に存在するものであるため、脂肪や皮膚、骨髄などの成人ヒト間葉系組織から抽出することができ、多能性を持たせるための遺伝子導入などの特殊な操作は必要としないため、ガン化の危険性が極めて低いことが示唆されています。昨今の研究では、傷害部位から出されたSOSシグナルを、Muse細胞が発現するSOSシグナル受容体を介して認識、傷害部位に遊走する機序も明らかになっています。

・セルソーター
細胞生物学やゲノム生物学で使う実験装置で、細胞や染色体を連続的に移動する小さい液滴の中に閉じこめ、それに主にレーザー光を利用した励起光を照射して生じる回折光や蛍光の大きさと波長から、特定の細胞の分布を調べたり分取する目的で使われる。 ・細胞外マトリックス「ECM:Extracellular matrix」 すべての組織、臓器中に存在する非細胞性の構成成分です。ECMは細胞にとって物理的な足場となるだけではなく、組織の形態形成・分化・ホメオスタシスに必要とされる重要な生化学的・生物力学的な合図を出す働きもある。

・三次元細胞培養「3D cell culture」
人工的に作製された環境で、細胞をその周囲の環境と3次元的に相互作用させながら培養させる手法。

・InVitro(イン・ビトロ)実験
試験管や培養器などの中でヒトや動物の組織を用いて、体内と同様の環境を人工的に作り、薬物の反応を検出する試験のこと。

―報道関係者お問い合わせ先―
セルソース株式会社 広報

SHARE