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2019.08.01
お知らせ

大阪大学と再生医療関連事業のセルソース、 エクソソーム治療の確立に向け共同研究契約を締結

セルソース株式会社と国立大学法人大阪大学(所在地:大阪府吹田市、学長:西尾 章治郎)は、この度、「エクソソーム」を含む細胞分泌物を用いる治療法確立を目的とした共同研究契約を締結いたしました。本共同研究は大阪大学大学院医学系研究科(研究科長:森井 英一)と進めてまいります。
まずは抗炎症作用等を見込んだ変形性関節症の治療を対象としていますが、将来的には、心筋再生を促すことで循環器疾患への治療に繋げる等、様々な疾患への応用も視野に入れ研究を進めてまいります。

■経緯
セルソース株式会社は、再生医療等安全性確保法のもと、脂肪組織に存在する幹細胞(脂肪由来幹細胞)の抽出と培養・加工を医療機関より受託する事業を行っています。当社にて培養・加工された脂肪由来幹細胞は、整形外科における変形性関節症治療や形成外科での乳房再建術のための再生医療に用いられています。

大阪大学大学院医学系研究科(整形外科学)は、間葉系幹細胞よりバイオマテリアル(動物由来材料や化学合成品など)を用いず三次元人工組織を作成し、これまで難治性とされてきた関節軟骨損傷や半月板損傷に対し、安全、簡便かつ効率的に幹細胞を移植する技術を開発しました。本法はこれらの損傷に対する新規の再生治療となるだけでなく、変形性関節症の発症予防も期待されています。

このような両機関の事業・研究開発実績をもとにした新たな治療手法を確立することを目指し、この度、脂肪由来幹細胞から放出されるエクソソームのはたらきに着目した共同研究を開始する次第となりました。

近年の研究から、脂肪由来幹細胞を始めとした間葉系幹細胞を用いた治療の効果には、幹細胞から放出されるエクソソームを含む細胞分泌物が関わっていることが明らかになってまいりました。この細胞分泌物が近隣の細胞に作用するはたらきにより、間葉系幹細胞の投与と同様の治療効果を発揮する可能性が示唆されています。

例えば、変形性関節症であれば、疼痛軽減や抗炎症作用が期待できます。循環器系の疾患に対しては、血管新生や心筋再生が促されることによる心機能改善の可能性が見込まれます。

本共同研究では、セルソース株式会社にて培養した脂肪由来幹細胞より抽出したエクソソームを含む細胞分泌物の有効性・安全性の試験を行うとともに、臨床応用や製剤の製造を視野に入れた諸般の検討を進める予定です。

■研究目的
脂肪組織由来間葉系幹細胞サイトカイン、エクソソーム等を含む細胞分泌物を濃縮させた因子による治療法の開発。

■研究内容
以下4項目を達成し、円滑な臨床試験への移行を実現させること
①製剤としての品質規格項目を決定して再現性の高い大量調製法を確立。
②非臨床POCの取得。
③薬機法に準拠した非臨床安全性試験の完了。
④製剤の製造・治療に向けた考え方の取りまとめ。

以上

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